2018-01-01から1年間の記事一覧

我儘を言わせて

わたしが瑞稀を好きになったとき、瑞稀は16歳の男の子だった。 当然だけど、16歳の瑞稀はもう何処を探しても見つからない。もう2度と、現れてもくれない。 ほんの少しだけ、あどけなさを残した横顔も、体躯も、仕草も、記憶や記録のなかだけの、過去になった…

見逃した星たち

今年のオリオン座流星群のピークが昨日の夜中2時頃だったらしい。今朝のニュースで知ったんだけど。 もちろん寝てたし、もっと言うと夢をみてた。流星の代わりになるような吉夢ならよかったのに、残念ながら好きな人を眺めるだけのつまらない夢だった。 話が…

よい朝を、いとしいひと

という曲名がどうしようもないほど好き。 "よい朝を"のなかには、"いとしいひと"に対するあらゆる感情が詰まっているように感じるから。だから間に挟まる読点を、切実さだとわたしは受け取りたい。どうかあなたがよい朝を迎えますように、という、切実な…

2人越しの街、東京のこと

"晴天の迷いクジラ"を読んだ。 いつだって、窪美澄さんの文章は帰り道に見える明かりの灯らない自室に似た絶望で、その部屋に掛かるカーテンの隙間から入り込む朝陽の様な、そんな希望だった。 多分この本はきっと、死をみつめた人がもう1度現実と向き合う…

この気持ちは好きから遠い

きみがみせてくれる夢を、夢として、わたしのひかりとして、ずっとみていたかった。 新しいお仕事が決まるたびに、その日々を過ごしていくたびに、どこまでも大きくなれるきみがすきで、きみを応援できることが、だれか他の人が思っているよりも、遥かにしあ…